旅立ちの日に
今から16年前、埼玉県秩父市の市立影森中学校。
当時の小嶋登校長と音楽の坂本先生はまとまりもなく荒れていた学校を
建て直すべく「歌声の響く学校」にしようと、みんなで合唱をする機会を
増やすことにします。
はじめはなかなか成果が現れませんでしたが「歌には人の心を変えていく
大きな力がある」と信じていた二人は粘り強く努力を続けるのでした。
そんな努力の甲斐あって、少しずつ生徒たちのこころにも変化が芽生え、
みんなで声を合わせて歌う楽しさから、いつからか学校が明るい雰囲気に
変わっていったのです。
そして、校長先生が目指した「歌声の響く学校」になったときに、その集大成
として、校長自ら歌詞を作り、坂本先生がメロディをつけて一曲の歌ができあがります。
この曲は1992年の3年生を送る会で、校長先生と先生たちによって、影森中学校の
生徒の前で初めて歌われたのですが、実はこの年、小嶋校長は定年を迎え、自分にとって
の卒業式でもあったのです。
この日のためだけにつくられたこの曲は先生から生徒へ翌年も歌い継がれていきます。
その次の年も…。
そして他校の先生たちにもこの曲は評判となり、
いつしか全国の学校に広がっていったのでした。
僕等の時代の卒業の歌といえば「仰げば尊し」「ほたるの光」でしたが
現在は6割以上の学校でこの曲が歌われているそうです。
「旅立ちの日に」
2年ほど前にTVで初めて耳にしましたが、どこか懐かしい本当にステキな曲です。
3月になって、ふと想い出しました。
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